社長・河原が気まぐれに描く落書きのようなイラスト

株式会社かわっち

かわっちは、
社会に対し情報価値と情緒価値を
生み出し提供することで、
多様性のある豊かな
暮らしづくりに貢献します。

情緒

第8艘「気の置けない仲人」

「だからね、思うのよ。恋人と賃貸マンションは一緒だって」  ドン、とビールジョッキをテーブルの上に置き、私は鈴鹿に言い放った。彼が悪いわけでは決してないのに、男というだけで今は腹立たしかった。理不尽な敵意を向けられた彼は […]

第8回「じっくりとしっくりの引っ越し」

埼玉の実家を出てから約18年が過ぎた。何度か引っ越しを繰り返しながらも東急田園都市線沿いの用賀か桜新町にずっと住み続けている。 一人暮らしを始めようと決めた当初は、中央線か東急東横線沿線に住みたいと思い各駅を探してまわっ […]

第五回「春風にのって・・・」

イラスト・文/河原敬吾 1カ月ほど縁側で過ごしていたブー太郎の姿が見えなくなってから10日。 夜中に戻ってくるかと思い、 お気に入りの「タカナシの低温殺菌牛乳」を置いておいても飲んだ形跡がない。 ブー太郎がどこかへ行って […]

第7艘「初夏の尋ね人(後編)」

「……え?」  思わず箸を取り落としそうになった。茹で卵なんかよりもずっと脈絡がない。 「……急にどうして?」  箸を握る指に力を入れながら、愛想笑いを浮かべる。アルコールのせいもあって、シャツまで浸透してしまうのではな […]

第7回「再就職」

12年前、8年ほど勤めた会社を辞めた。 辞めた理由は、いろいろあるが、一言でいえば「限界だった」。 自分の生き方と未来のバランスがとてつもなく悪いように思えた。 そして、直感で辞めると決めた。 辞めると決めてからも仕事の […]

第一話「動物村を作りたいっ!」

作・河原敬吾 旅から帰ってきたブー太郎は、 フツフツと湧き上がる気持ちを抑えられずにいました。 1年間続いた「今日のブー太郎」が終わり、当てもなく旅をしたブー太郎が行きついたのは、小さな南の島でした。 そこは、動物たちが […]

第7艘「初夏の尋ね人(前編)」

「しばらく和花さん家に泊まっても良いですか?」  瑞姫ちゃんの突然の申し出に、私はえっ、と言葉を詰まらせた。  彼女は学生時代に所属していた旅サークルで、一番仲の良かった後輩である。歳は二つ下。けれど、すらっとした外見と […]

第6回「得体のしれない外国人」

15年程前。1週間ほど、バンコクに旅行に行った。 旅行と言っても、カオサン通りにある安いゲストハウスに泊まってバンコクの街を歩き回っていただけなので、旅行というよりはダラダラ過ごすためにバンコクを選んだだけだなのかもしれ […]

第5回「おぼろげな未来」

2014~2015年頃、仕事でAIとかIoTとかテクノロジーついて調べる事が多かった。 AIって言葉自体があまり馴染みのなかった時で僕自身もよくわからず調べながら勉強し理解していった 馴染みのない事を調べるにつれて、おぼ […]

第6艘「知らぬが仏、言わぬが花」

カーテンの引かれた窓ガラスを叩く微かな音が聞こえてくる。また雨が降り出したようだ。俺は小さく息を呑んだ。 落ち着いていた心拍数がゆっくりと、確実に上昇していくのを覚える。内側で煮え滾った熱は行き場を失い、皮膚を生温く湿ら […]

かわライブラリー

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